「勝ち」より「価値」を考える——自由選択講座「スポーツ産業概論」の学び
高校生×立教大学
高校3年
中村 康弘さん
高校3年
石川 祥多さん
立教大学 スポーツウエルネス学部
中村 聡宏准教授
2026/04/01 (WED)
学び
“勝ち”よりも“価値”を 『スポーツ産業概論』で広がるスポーツ観
中村聡宏 高校3年生が対象の自由選択講座「スポーツ産業概論」は2025年度から始まった授業だけど、履修しようと思ったきっかけはどこにあったのでしょうか?
石川 僕は中学1年生から陸上部に所属し、高校3年生で部全体をまとめるマネージャーになったことがきっかけです。競技者の視点だけでなく、外側からサポートする人の視点でスポーツを捉えてみたいと思い、履修しました。
中村康弘 僕は中学3年生からフィンスイミングという競技に取り組んでいます。高校の卒業論文を「フィンスイミングの発展について」というテーマで執筆した際に、スポーツと産業の結び付きの重要性を感じ、専門的に学びたいと思ったのがきっかけです。
中村聡宏 「スポーツ産業概論」では前期にスポーツマンシップ、中期にスポーツ産業やスポーツビジネスについて学ぶことで、スポーツの本質的な価値を理解してほしいと考えていたので、2人が期待していた学びにつながっていたなら嬉しいです。
中村康弘 「スポーツマンシップとは?」という問いを考えたことで、スポーツの楽しさをより深く理解できた気がします。
中村聡宏 私はスポーツマンシップを“Good Gameを実現しようとする心構え”と定義しています。この概念を自分のなかにインストールして、競技やチームビルディングに活かしてもらうことでスポーツの楽しみ方が一段深まり、自分を高めることにもつながりますよね。2人はスポーツとの向き合い方に変化はありましたか?
中村康弘 僕は競技者として「勝つことがすべて」と考えていましたが、授業を通じて「勝つことがすべてじゃない、楽しむことが第一」と思うようになりました。中村先生が「“勝ち”よりも“価値”」と話していたことが印象に残っています。
石川 僕はもともと勝ち負けよりも、全員で協力してより良いチームをつくることを重視してきました。この授業を受けて、さまざまな考え方を踏まえてこそスポーツは楽しめるものだと思えたので、自分の考えに自信を持って部活に取り組むことができています。
石川 僕は中学1年生から陸上部に所属し、高校3年生で部全体をまとめるマネージャーになったことがきっかけです。競技者の視点だけでなく、外側からサポートする人の視点でスポーツを捉えてみたいと思い、履修しました。
中村康弘 僕は中学3年生からフィンスイミングという競技に取り組んでいます。高校の卒業論文を「フィンスイミングの発展について」というテーマで執筆した際に、スポーツと産業の結び付きの重要性を感じ、専門的に学びたいと思ったのがきっかけです。
中村聡宏 「スポーツ産業概論」では前期にスポーツマンシップ、中期にスポーツ産業やスポーツビジネスについて学ぶことで、スポーツの本質的な価値を理解してほしいと考えていたので、2人が期待していた学びにつながっていたなら嬉しいです。
中村康弘 「スポーツマンシップとは?」という問いを考えたことで、スポーツの楽しさをより深く理解できた気がします。
中村聡宏 私はスポーツマンシップを“Good Gameを実現しようとする心構え”と定義しています。この概念を自分のなかにインストールして、競技やチームビルディングに活かしてもらうことでスポーツの楽しみ方が一段深まり、自分を高めることにもつながりますよね。2人はスポーツとの向き合い方に変化はありましたか?
中村康弘 僕は競技者として「勝つことがすべて」と考えていましたが、授業を通じて「勝つことがすべてじゃない、楽しむことが第一」と思うようになりました。中村先生が「“勝ち”よりも“価値”」と話していたことが印象に残っています。
石川 僕はもともと勝ち負けよりも、全員で協力してより良いチームをつくることを重視してきました。この授業を受けて、さまざまな考え方を踏まえてこそスポーツは楽しめるものだと思えたので、自分の考えに自信を持って部活に取り組むことができています。
意見を交わし、視野を広げる——対話とディスカッションで深まる立教池袋の学び
石川 中村先生から見て、僕ら立教池袋の生徒はどのような印象ですか?
中村聡宏 みなさんから意見を出してもらったりグループディスカッションをしたり、大学で実際に行っているスタイルでの授業でしたが、そこに楽しみを見出してくれる生徒ばかりでしたね。みなさんが積極的に意見を出してくれたから、私も楽しかったです。
石川 中村先生からの問いを受けて、自分たちで考えることがとても新鮮で、毎回楽しみでした。他の人の意見からも新たな発見があり、そのすべてが新たな視点や考え方として身についている感覚があります。
中村康弘 石川くんが話してくれた通りです。授業のなかで野球の5打席連続敬遠について議論した際、僕はルール的にも問題ないと思っていました。しかし、なかには反対の意見を持つ人もいて、そういう考え方もあるのかって驚きと発見がありました。
中村聡宏 それぞれの考えが一律ではなくて、互いに本音をぶつけてディスカッションできる環境を生徒のみなさんがつくってくれたことが嬉しかったです。立教池袋では、もともと発言しやすい雰囲気や風土があるのでしょうか?
中村康弘 一人ひとりが自由に発言しつつ、互いに受け入れ合うところは、立教池袋の校風だと思います。授業に限らず、学校生活全体を通してその雰囲気があります。
中村聡宏 立教池袋の一貫連携教育が活きているのかもしれないですね。高校や大学進学のための受験がないからこそ、勉強だけでなくスポーツや趣味にも没頭することができて、そのなかから生まれてくる発想や視点があるはず。人生を豊かに生きていくための大切な時間だと感じます。
石川 それぞれが自由に、好きなことを隠さずに楽しんでいると感じます。特にこの授業では、その雰囲気が活かされました。
中村聡宏 私のような立教大学の教員が高校で授業を行う高大連携の取り組みも面白いですよね。高校の教員とは異なる価値観や考え方を知ることで、視野が広がる経験になり、大学進学後のイメージもしやすくなりそうですね。
中村康弘 グループディスカッションをして学びを深める授業を初めて経験して、大学でも同じような授業をたくさん履修したいと思いました。自分の好きなことや興味のある分野を深掘りすることで、大学生活も楽しくなりそうだと感じています。
石川 中村先生が授業のなかで「覚えることだけが正解じゃない」とおっしゃっていて、知識をインプットするだけが学びではないと知りました。大学でも積極的にいろいろな分野の講義を受け、自分の意見も発信しながら、さまざまな発見を得ていきたいと思っています。
中村聡宏 みなさんから意見を出してもらったりグループディスカッションをしたり、大学で実際に行っているスタイルでの授業でしたが、そこに楽しみを見出してくれる生徒ばかりでしたね。みなさんが積極的に意見を出してくれたから、私も楽しかったです。
石川 中村先生からの問いを受けて、自分たちで考えることがとても新鮮で、毎回楽しみでした。他の人の意見からも新たな発見があり、そのすべてが新たな視点や考え方として身についている感覚があります。
中村康弘 石川くんが話してくれた通りです。授業のなかで野球の5打席連続敬遠について議論した際、僕はルール的にも問題ないと思っていました。しかし、なかには反対の意見を持つ人もいて、そういう考え方もあるのかって驚きと発見がありました。
中村聡宏 それぞれの考えが一律ではなくて、互いに本音をぶつけてディスカッションできる環境を生徒のみなさんがつくってくれたことが嬉しかったです。立教池袋では、もともと発言しやすい雰囲気や風土があるのでしょうか?
中村康弘 一人ひとりが自由に発言しつつ、互いに受け入れ合うところは、立教池袋の校風だと思います。授業に限らず、学校生活全体を通してその雰囲気があります。
中村聡宏 立教池袋の一貫連携教育が活きているのかもしれないですね。高校や大学進学のための受験がないからこそ、勉強だけでなくスポーツや趣味にも没頭することができて、そのなかから生まれてくる発想や視点があるはず。人生を豊かに生きていくための大切な時間だと感じます。
石川 それぞれが自由に、好きなことを隠さずに楽しんでいると感じます。特にこの授業では、その雰囲気が活かされました。
中村聡宏 私のような立教大学の教員が高校で授業を行う高大連携の取り組みも面白いですよね。高校の教員とは異なる価値観や考え方を知ることで、視野が広がる経験になり、大学進学後のイメージもしやすくなりそうですね。
中村康弘 グループディスカッションをして学びを深める授業を初めて経験して、大学でも同じような授業をたくさん履修したいと思いました。自分の好きなことや興味のある分野を深掘りすることで、大学生活も楽しくなりそうだと感じています。
石川 中村先生が授業のなかで「覚えることだけが正解じゃない」とおっしゃっていて、知識をインプットするだけが学びではないと知りました。大学でも積極的にいろいろな分野の講義を受け、自分の意見も発信しながら、さまざまな発見を得ていきたいと思っています。
日々の生活や仕事にも通じる「スポーツマンシップ」
中村聡宏 「スポーツ産業概論」で得た知識や考え方を、普段の生活で活かせたことはありましたか?
中村康弘 スポーツ産業について学んだことで、スポーツには競技者やチームメンバー以外にもサポーターや競技団体、試合を放送してくれるメディアの方々などのステークホルダーがいることを再認識しました。自分もその一員として、どうすれば競技の発展に貢献できるのか、考えられるようになりました。
石川 議論を通じて多角的な視点を得ることができたので、部活でも部員それぞれの視点に立ち、本当に必要なサポートを考えられるようになりました。R.I.F.(文化祭)実行委員会にも所属しているのですが、さまざまな団体をまとめる立場としても多様な視点で物事を捉える発想法が役立ち、新たなアイデアを生み出すことができました。
中村聡宏 私が伝えたいことが伝わっていて良かったです。大学進学後は、どのような目標を掲げているのでしょうか?
中村康弘 僕はフィンスイミング選手として活動しながら、競技を広める取り組みも積極的に行っていきたいと考えています。TBSの朝の報道番組『THE TIME,』に出演したことがきっかけでフィンスイミングの未来を考える機会が増え、競技の普及・発展に貢献することが目標になりました。
石川 僕は教員を目指しています。「スポーツ産業概論」で学んだスポーツマンシップは日々の生活においても大切な考え方だと感じているので、子どもたちにも伝えていきたいと思っています。中村先生のように、さまざまな発見や気付きを与えられる教員になりたいです。
中村聡宏 スポーツを極めていく中村さんもまったく別の道に進む石川さんも、それぞれにスポーツの本質ともいうべきスポーツマンシップの意義やスポーツ産業の価値を見出して、活かそうとしてくれているのが嬉しいです。スポーツを通して得られる体験や知識は、人生に応用できる面があると考えています。ライバルとフェアに競うことや仲間同士の多様性を許容することなどは、人生を楽しむうえでも大切な部分になってくるはずです。
中村康弘 スポーツに限らず勝ち負けがつくことはありますが、勝つことだけがすべてではないと気付けたことが大きかったです。
中村聡宏 勝利をめざして全力を尽くすことはスポーツにとって重要なことであり、醍醐味でもあります。ただそれだけにとどまらず、競技者としてスポーツに取り組んできた2人が、「大事なのは競技力だけじゃない」と伝えてくれると説得力が増します。その思いを大切に、力を発揮してくれることを期待しています。
中村康弘 スポーツ産業について学んだことで、スポーツには競技者やチームメンバー以外にもサポーターや競技団体、試合を放送してくれるメディアの方々などのステークホルダーがいることを再認識しました。自分もその一員として、どうすれば競技の発展に貢献できるのか、考えられるようになりました。
石川 議論を通じて多角的な視点を得ることができたので、部活でも部員それぞれの視点に立ち、本当に必要なサポートを考えられるようになりました。R.I.F.(文化祭)実行委員会にも所属しているのですが、さまざまな団体をまとめる立場としても多様な視点で物事を捉える発想法が役立ち、新たなアイデアを生み出すことができました。
中村聡宏 私が伝えたいことが伝わっていて良かったです。大学進学後は、どのような目標を掲げているのでしょうか?
中村康弘 僕はフィンスイミング選手として活動しながら、競技を広める取り組みも積極的に行っていきたいと考えています。TBSの朝の報道番組『THE TIME,』に出演したことがきっかけでフィンスイミングの未来を考える機会が増え、競技の普及・発展に貢献することが目標になりました。
石川 僕は教員を目指しています。「スポーツ産業概論」で学んだスポーツマンシップは日々の生活においても大切な考え方だと感じているので、子どもたちにも伝えていきたいと思っています。中村先生のように、さまざまな発見や気付きを与えられる教員になりたいです。
中村聡宏 スポーツを極めていく中村さんもまったく別の道に進む石川さんも、それぞれにスポーツの本質ともいうべきスポーツマンシップの意義やスポーツ産業の価値を見出して、活かそうとしてくれているのが嬉しいです。スポーツを通して得られる体験や知識は、人生に応用できる面があると考えています。ライバルとフェアに競うことや仲間同士の多様性を許容することなどは、人生を楽しむうえでも大切な部分になってくるはずです。
中村康弘 スポーツに限らず勝ち負けがつくことはありますが、勝つことだけがすべてではないと気付けたことが大きかったです。
中村聡宏 勝利をめざして全力を尽くすことはスポーツにとって重要なことであり、醍醐味でもあります。ただそれだけにとどまらず、競技者としてスポーツに取り組んできた2人が、「大事なのは競技力だけじゃない」と伝えてくれると説得力が増します。その思いを大切に、力を発揮してくれることを期待しています。
自身の意見を発信し、他者の意見を受け入れることが学びにつながる
中村聡宏 立教池袋の自由選択講座は、大学教員の私から見ても非常にすてきなカリキュラムだと思います。魅力的な授業がたくさんあるので、立教池袋の生徒たちは迷ってしまうと思いますが、その贅沢な悩みを楽しんでほしいです。2人からも、後輩へのメッセージはありますか。
石川 「スポーツ産業概論」は、スポーツをビジネスや社会貢献という視点から学ぶことができる貴重な授業です。競技経験があってもなくても、社会で役立つ広い視野を身につけることができるので、スポーツの新たな可能性に触れたい人はぜひ履修してください。
中村康弘 いままでとは違った視点でスポーツについて深く考えていく授業なので、スポーツが好きな人はもちろん、あまり興味がない人でも面白さを感じられると思います。僕自身もスポーツに対する考え方が変わり、新しい価値観を得ることができました。
中村聡宏 大切なのは自分で考えたうえで、勇気を持って自分の意見を発信することです。2人が経験してきたスポーツも同じで、例えばサッカーの試合は「シュートを打とうと思っていました」と言うだけではなく、実際にシュートを打たないと点は取れません。行動に移さないとはじまらないのです。学業でも日々の生活でも、思ったことを形にして発信し、そして行動・実践できる人になってもらいたいです。そして、同じように勇気を持って発信した他者の考えやアイデアを受け入れ、そこから気付きを得ていく姿勢も忘れずにいてほしいと思います。
石川 「スポーツ産業概論」は、スポーツをビジネスや社会貢献という視点から学ぶことができる貴重な授業です。競技経験があってもなくても、社会で役立つ広い視野を身につけることができるので、スポーツの新たな可能性に触れたい人はぜひ履修してください。
中村康弘 いままでとは違った視点でスポーツについて深く考えていく授業なので、スポーツが好きな人はもちろん、あまり興味がない人でも面白さを感じられると思います。僕自身もスポーツに対する考え方が変わり、新しい価値観を得ることができました。
中村聡宏 大切なのは自分で考えたうえで、勇気を持って自分の意見を発信することです。2人が経験してきたスポーツも同じで、例えばサッカーの試合は「シュートを打とうと思っていました」と言うだけではなく、実際にシュートを打たないと点は取れません。行動に移さないとはじまらないのです。学業でも日々の生活でも、思ったことを形にして発信し、そして行動・実践できる人になってもらいたいです。そして、同じように勇気を持って発信した他者の考えやアイデアを受け入れ、そこから気付きを得ていく姿勢も忘れずにいてほしいと思います。
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