多くの選択肢を持ち、可能性を広げる

高校生×卒業生

高校3年
鈴木 海都 さん

卒業生
有馬 弘晃 さん
宇部マテリアルズ株式会社勤務
(2013年卒業/立教大学大学院理学研究科化学専攻博士後期課程2022年修了)

2022/10/22 (SAT)

学び

できることより、やりたいことを優先する

鈴木 僕はもともと文系だったんですが、中学、高校で化学の面白さを知り、立教大学に進学するにあたっては理学部に進学しようと思っています。でも、数学や物理が苦手で、本当に理学部に進んでも大丈夫だろうかと少し不安があります。

有馬 実を言うとね、私も数学と物理はすごく苦手で、四苦八苦しながら授業を受けていました。でも、小学校のころから科学が好きだったことと、中学、高校で科学部に入っていろんな実験を経験したことで、特に化学について学びたいという想いが強くなりました。大学で専門的に化学を学ぶには理学部化学科に進む以外の道はないので、苦手な分野の心配よりもやりたいことを優先して進路を選択したのを覚えています。

鈴木 実際に理学部化学科に進学してどうでしたか?苦手分野で苦労することなどありましたか?

有馬 もちろん数学や物理の授業もあって、そこは人一倍勉強しなければいけませんでしたが、わからないことは先生に質問すれば教えてもらえますし、そこまで不安になる必要はないですよ。それよりも、やりたいことがあるのに一部苦手なことがあるからと言って、今できることで進路を選んでしまうことの方がもったいないですよ。

実験の経験が大学の学びにいきる

鈴木 そうなんですね。有馬さんも立教池袋からの内部進学で立教大学に進まれていますが、一般受験で入ってくる人との違いを感じることはありましたか?受験勉強をせず進学したときに、学力の差を感じたりするものなのか気になっていて。

有馬 ほとんどなかったですよ。特に化学科の講義では大学ではじめて学ぶ内容が多いので、みんなスタートラインは同じなんです。受験勉強を経験した人たちは効率の良い勉強方法などを身につけていたりするかもしれませんが、それによって大学での学びに差が出ることはないですよ。

鈴木 そう言ってもらえると心強いです。それから、有馬さんの入っていた科学部に僕も入っているんですが、ここでの経験で役に立ったことなどありましたか?

有馬 そうだなぁ。強いて言えば部活で身についた実験技術は活かせました。実験器具の扱いに慣れているので、他の人よりも早く正確に実験を進められたかな。大学の年次が上がるごとに実験の数も多くなり、研究室に所属してからはほぼ毎日実験になるので、実験経験が人より多く積めるのは良いことだと思います。
左から、鈴木さん、後藤教諭(科学部顧問)、有馬さん

興味のある分野を見つけることが学びの軸となる

鈴木 なるほど。僕にとってはまだ先の話なんですが、将来、有馬さんのように研究職に就くには、やはり大学院に進学した方が良いのでしょうか?

有馬 そんなことはないですよ。学部卒で研究職に就く人もたくさんいます。そもそも、大学での研究をそのまま企業でも続けられることはほとんどないんです。研究の内容も大切ですが、就職という点では研究の過程で得た論理的思考力やものごとを計画的に進める力の方が重要視されると思います。私自身、大学では再生可能エネルギーの研究をしていましたが、就職先の企業はマグネシウムやカルシウムなどさまざまな製品の原料となる素材を作る会社です。でも、すごくやりがいを感じていますよ。

鈴木 いろいろお話が聞けて、もやもやしていた気持ちがだいぶ晴れてきました!高校生のうちにやっておくと良いことがあれば教えてください。

有馬 なんとなくで良いので自分の興味のある分野を見つけておくと、大学での授業選択をする際の軸になります。それから、これからは英語が必須になります。海外の論文を読む必要もありますし、研究発表も英語で行います。私は必要に駆られて勉強して苦労したので、できるだけ英語力をつけておくことをおすすめします。

生徒の可能性を広げる幅広い学び

鈴木 そうなんですね。大学に進んだら語学力もしっかり身につけられるように頑張りたいと思います。

鈴木 立教池袋は高校3年生の本当にギリギリまで文系理系の選択肢を持っていられるので、最後まで迷ってしまって。あれこれ不安や心配事も出てきてしまうんですが、有馬さんのお話をうかがってプラスに感じられるようになりました。

有馬 進路選択の悩み、よくわかります。でも鈴木君の言う通り、選択肢があるってすごく良いことでもあるんですよね。学年の途中で文理を選択すると、どうしてもその先の進路が狭まってしまいます。だから、最後の最後まで文理問わず幅広い学びを得ながら、学部選びを迷えるというのはとても恵まれていることなんです。生徒の可能性を広げてくれる、それが立教池袋の大きな魅力だと思います。

鈴木 ありがとうございます!ギリギリまで悩み抜いて、後悔のない進路を選択したいと思います。

〈撮影協力〉立教大学理学部和田研究室

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