パラスポーツ体験会を通じて学ぶ「多様性」〜体験から生まれる「互いを尊重する心」〜
中学生×シチズンシップ教育
中学2年 片 龍乃介さん(中学2年)
中学2年 星 凛太郎さん(中学2年)
立教大学卒業生 若杉 遥さん(株式会社アシックス/パラリンピック ゴールボール種目 ロンドン大会 金メダル、東京大会 銅メダル)
2026/09/01 (TUE)
学び
パラアスリートの感覚を体験する
若杉 シチズンシップ教育の一環で実施されているパラスポーツ体験会に、数年にわたってゴールボールの指導者として参加させてもらっています。今年もゴールボール、車いすバスケットボール、ボッチャの3競技の体験が行われましたが、片くんと星くんは参加してみていかがでしたか?
片 僕はゴールボールに参加しました。アイマスクをして視界がゼロになると、障害物は何もないと分かっているのに歩き出すのが怖かったです。目が見えない状態でボールを投げたり受け取ったりするのも難しくて、ゴールボールでパラリンピック金メダルを獲得された若杉さんのすごさを実感しました。
星 僕はバスケットボール部に所属していることもあり、車いすバスケットボールに参加しました。車いすに乗っているとゴールのリングの位置がすごく高く感じましたし、手の力だけでシュートを打っても全然届かなかったです。試合にはプロの選手の方にも入っていただいたのですが、車いすの操作が機敏でスピードも速く、圧倒されました。
若杉 普段の部活や体育の授業とは感覚が違いますよね。ゴールボールに参加してくれたみなさんは、片くんのように見えないことに怖さを感じている様子がありましたが、慣れるのがとても早くて、順応性の高さや成長速度に驚かされました。
片 若杉さんはパラスポーツの普及活動も行われていますが、体験を通じてどのようなことを知ってほしいと考えていますか?
若杉 体験会を行うと「大変」「難しい」で終わってしまうこともあるのですが、もう一歩踏み込んで、「目隠しや車いすを使えば、しょうがいがある人もない人も一緒にプレーできますし、楽しめる」と感じてほしいと思っています。みんな同じ人間ですので、しょうがいがあってもなくても、楽しいことも大変なことも難しいこともあると知ってもらいたいです。
片 実際に経験してみて、難しさとともに、うまくいった時の楽しさや達成感を強く感じました。
星 あと、パラアスリートの方々がご自身の体の状態に合わせて工夫し、スピードを出したりするなど、強みや武器に変えているところもすごいと感じました。若杉さんは、アスリートとしての強みと感じているところはありますか?
若杉 私は中学2年生の時に視力が低下してゴールボールを始めたのですが、見えなくなったことで、動作の習得が難しいことを知りました。目が見えないと、ボールの投げ方ひとつ取っても、手取り足取り教えてもらったり言葉で説明してもらったりする必要があります。ただ、時間をかけて体で覚えた動きは簡単には忘れませんので、試合で再現しやすいというところが私の強みだと思っています。
星 時間をかけて体で覚える方法は、僕も参考にしたいです。
若杉 星くんが話してくれたように、自分のしょうがいを強みに変えるというのは、多くのパラアスリートが実践していることだと思います。だからこそ、その選手の生き様が競技に出てくるところが、パラスポーツの魅力だと感じています。
片 僕はゴールボールに参加しました。アイマスクをして視界がゼロになると、障害物は何もないと分かっているのに歩き出すのが怖かったです。目が見えない状態でボールを投げたり受け取ったりするのも難しくて、ゴールボールでパラリンピック金メダルを獲得された若杉さんのすごさを実感しました。
星 僕はバスケットボール部に所属していることもあり、車いすバスケットボールに参加しました。車いすに乗っているとゴールのリングの位置がすごく高く感じましたし、手の力だけでシュートを打っても全然届かなかったです。試合にはプロの選手の方にも入っていただいたのですが、車いすの操作が機敏でスピードも速く、圧倒されました。
若杉 普段の部活や体育の授業とは感覚が違いますよね。ゴールボールに参加してくれたみなさんは、片くんのように見えないことに怖さを感じている様子がありましたが、慣れるのがとても早くて、順応性の高さや成長速度に驚かされました。
片 若杉さんはパラスポーツの普及活動も行われていますが、体験を通じてどのようなことを知ってほしいと考えていますか?
若杉 体験会を行うと「大変」「難しい」で終わってしまうこともあるのですが、もう一歩踏み込んで、「目隠しや車いすを使えば、しょうがいがある人もない人も一緒にプレーできますし、楽しめる」と感じてほしいと思っています。みんな同じ人間ですので、しょうがいがあってもなくても、楽しいことも大変なことも難しいこともあると知ってもらいたいです。
片 実際に経験してみて、難しさとともに、うまくいった時の楽しさや達成感を強く感じました。
星 あと、パラアスリートの方々がご自身の体の状態に合わせて工夫し、スピードを出したりするなど、強みや武器に変えているところもすごいと感じました。若杉さんは、アスリートとしての強みと感じているところはありますか?
若杉 私は中学2年生の時に視力が低下してゴールボールを始めたのですが、見えなくなったことで、動作の習得が難しいことを知りました。目が見えないと、ボールの投げ方ひとつ取っても、手取り足取り教えてもらったり言葉で説明してもらったりする必要があります。ただ、時間をかけて体で覚えた動きは簡単には忘れませんので、試合で再現しやすいというところが私の強みだと思っています。
星 時間をかけて体で覚える方法は、僕も参考にしたいです。
若杉 星くんが話してくれたように、自分のしょうがいを強みに変えるというのは、多くのパラアスリートが実践していることだと思います。だからこそ、その選手の生き様が競技に出てくるところが、パラスポーツの魅力だと感じています。
しょうがい者への「声かけ」と社会全体で支え合うサポートの形
若杉 パラスポーツ体験の事前授業では、しょうがい者に関する動画なども見ましたよね。印象的だった場面はありましたか?
片 歩きスマホをしている健常者の方が「点字ブロックの上を歩けば、スマホを見ながらでもまっすぐ歩ける」と話している一方で、視覚にしょうがいを持つ方が点字ブロックを使えずに困っているというニュース映像が印象に残っています。僕も、点字ブロックのことをあまり意識していなかったなと思いました。
若杉 そう感じてもらえて良かったです。かつてと比べると点字ブロックなどの設備も増えて、私たちも助かっています。ただ、設備さえあれば困らないかというとそうではなく、人のサポートが必要な部分もあります。人と人とのつながりや関係性、互いの配慮などに助けられている部分も多いんですよね。
星 街中で白杖(視覚にしょうがいがある人が歩行する際に使用する杖)を持った方を見かけた時、声をかけるか迷ってしまうのですが、どうしたらいいでしょうか?
若杉 困っているようでしたら、ぜひ声をかけてみてほしいです。場合によっては「今は大丈夫です」とお伝えすることもありますが、その時は「いけないことをしちゃったな」とは思わず、「1人でも大丈夫なんだ」と受け止めて、次からも気軽に声をかけてもらえたら嬉しいです。私も道に迷う時があり、こちらから声をかけることもあるので、その際は立ち止まっていただけると助かります。
片 白杖を持っている方を見かけても、なかなか勇気が出ずにサポートできなかったのですが、これからは声をかけてみようと思います。
星 車いすに乗っている方もよく見かけるので、段差などで困っているようでしたら、声をかけて手助けしたいと思いました。
片 若杉さんはパラリンピックなどで海外に行かれた経験も多いと思いますが、日本と海外ではサポートの仕方に違いがあったりしますか?
若杉 直接的なサポートではないですが、2012年のロンドンパラリンピックに出場した時、ゴールボール決勝戦の会場が満席だったんです。赤ちゃんの泣き声や子どもの声も聞こえてきて、当時の日本では考えられない環境でした。どうやら現地の方々は、「子どもにこそパラリンピックの試合を見せてあげたい」という考えの方が多いそうです。
星 子どもたちに、しょうがいやパラスポーツについて知ってほしいということですよね。
若杉 そうですね。日本でもパラリンピックの認知度は上がってきていますので、同じように会場が満席になる日が来たらいいなと思っています。
片 歩きスマホをしている健常者の方が「点字ブロックの上を歩けば、スマホを見ながらでもまっすぐ歩ける」と話している一方で、視覚にしょうがいを持つ方が点字ブロックを使えずに困っているというニュース映像が印象に残っています。僕も、点字ブロックのことをあまり意識していなかったなと思いました。
若杉 そう感じてもらえて良かったです。かつてと比べると点字ブロックなどの設備も増えて、私たちも助かっています。ただ、設備さえあれば困らないかというとそうではなく、人のサポートが必要な部分もあります。人と人とのつながりや関係性、互いの配慮などに助けられている部分も多いんですよね。
星 街中で白杖(視覚にしょうがいがある人が歩行する際に使用する杖)を持った方を見かけた時、声をかけるか迷ってしまうのですが、どうしたらいいでしょうか?
若杉 困っているようでしたら、ぜひ声をかけてみてほしいです。場合によっては「今は大丈夫です」とお伝えすることもありますが、その時は「いけないことをしちゃったな」とは思わず、「1人でも大丈夫なんだ」と受け止めて、次からも気軽に声をかけてもらえたら嬉しいです。私も道に迷う時があり、こちらから声をかけることもあるので、その際は立ち止まっていただけると助かります。
片 白杖を持っている方を見かけても、なかなか勇気が出ずにサポートできなかったのですが、これからは声をかけてみようと思います。
星 車いすに乗っている方もよく見かけるので、段差などで困っているようでしたら、声をかけて手助けしたいと思いました。
片 若杉さんはパラリンピックなどで海外に行かれた経験も多いと思いますが、日本と海外ではサポートの仕方に違いがあったりしますか?
若杉 直接的なサポートではないですが、2012年のロンドンパラリンピックに出場した時、ゴールボール決勝戦の会場が満席だったんです。赤ちゃんの泣き声や子どもの声も聞こえてきて、当時の日本では考えられない環境でした。どうやら現地の方々は、「子どもにこそパラリンピックの試合を見せてあげたい」という考えの方が多いそうです。
星 子どもたちに、しょうがいやパラスポーツについて知ってほしいということですよね。
若杉 そうですね。日本でもパラリンピックの認知度は上がってきていますので、同じように会場が満席になる日が来たらいいなと思っています。
体験会で得た気づきと経験が、未来の自分を支える
星 先ほどゴールボールを始めた時のことを少し伺いましたが、パラリンピックを目指すようになったのはなぜですか?
若杉 視力の低下を機に転校した視覚特別支援学校に、当時のゴールボール日本代表男子チームの監督がいらっしゃって、その方に声をかけていただいたのがきっかけでゴールボールを始めました。ただ、練習しても全然うまくできなくて、その悔しさをバネにして強くなりたいと思ったんです。
若杉 おふたりも運動部に所属されていますよね。スポーツの楽しさは、どこにあると感じていますか?
片 僕は卓球部に所属しているのですが、やっぱり試合に勝つことが楽しさであり、モチベーションになっています。勝つために練習する過程が好きです。
星 バスケットボールは団体競技ですので、試合に出ているメンバーも出ていないメンバーも一丸となって戦うところが、やりがいにつながっていると思っています。
若杉 試合に勝つこともチームワークを高めることも、スポーツの魅力ですよね。おふたりは将来もスポーツに携わろうと考えていたりしますか?
星 将来の目標は明確ではありませんが、バスケットボール部の活動は楽しいので、選手ではなくても、何かしらの形で携わりたいと思っています。
片 僕は卓球と同じくらい鉄道が好きで、鉄道研究部にも所属しています。普段から乗りに行ったり写真を撮ったりしていて、将来は鉄道関連の仕事に就きたいと考えています。
若杉 好きなものが目標になるのは、素敵なことですね。どの世界に進むにしても、パラスポーツ体験会で得たものを活かしてもらえたら嬉しいです。
若杉 立教池袋のように、継続的に生活に根付いた形でしょうがいやパラスポーツについて学ぶ学校は珍しいと思います。学生時代に経験したことって大人になってからも覚えている人が多いので、パラスポーツ体験もそこで得た気づきも、20〜30年後にふと思い出す瞬間があるんじゃないかと思います。おふたりにとっても、そんな経験になったら嬉しいです。
若杉 視力の低下を機に転校した視覚特別支援学校に、当時のゴールボール日本代表男子チームの監督がいらっしゃって、その方に声をかけていただいたのがきっかけでゴールボールを始めました。ただ、練習しても全然うまくできなくて、その悔しさをバネにして強くなりたいと思ったんです。
若杉 おふたりも運動部に所属されていますよね。スポーツの楽しさは、どこにあると感じていますか?
片 僕は卓球部に所属しているのですが、やっぱり試合に勝つことが楽しさであり、モチベーションになっています。勝つために練習する過程が好きです。
星 バスケットボールは団体競技ですので、試合に出ているメンバーも出ていないメンバーも一丸となって戦うところが、やりがいにつながっていると思っています。
若杉 試合に勝つこともチームワークを高めることも、スポーツの魅力ですよね。おふたりは将来もスポーツに携わろうと考えていたりしますか?
星 将来の目標は明確ではありませんが、バスケットボール部の活動は楽しいので、選手ではなくても、何かしらの形で携わりたいと思っています。
片 僕は卓球と同じくらい鉄道が好きで、鉄道研究部にも所属しています。普段から乗りに行ったり写真を撮ったりしていて、将来は鉄道関連の仕事に就きたいと考えています。
若杉 好きなものが目標になるのは、素敵なことですね。どの世界に進むにしても、パラスポーツ体験会で得たものを活かしてもらえたら嬉しいです。
若杉 立教池袋のように、継続的に生活に根付いた形でしょうがいやパラスポーツについて学ぶ学校は珍しいと思います。学生時代に経験したことって大人になってからも覚えている人が多いので、パラスポーツ体験もそこで得た気づきも、20〜30年後にふと思い出す瞬間があるんじゃないかと思います。おふたりにとっても、そんな経験になったら嬉しいです。
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